PC-8001を今時のVGAカラーモニターへ

PC-8001は1980年代の他のPCと同じでデジタルRGBカラー端子を装備しています。いまやデジタルRGBの入力端子を装備したディスプレイは、なかなか手に入りません。
デジタルRGBをアナログRGBへ変換
解像度が最大640×200ドットで水平同期が15kHzです。PC-98シリーズなどの場合は640×400ドットで24kHzだそうです。いずれも、今時のディスプレイでは正式には対応してません。
ただ、メーカーによっては…製品によっては裏仕様として対応しているモニターがあります。そういったモニターを所有している場合、デジタルRGBからアナログRGBへ端子を変換するケーブルがあればカラー映像を楽しめます。変換は信号線の変換と、直列に150Ωくらいの抵抗が挿入されていて信号レベルの変換も行なっているらしいです。

普通のVGAカラー液晶に映したい
真っ当な方法でPC-8001などのカラー映像を、普通のVGAモニターへ接続する場合はアップスキャンコンバーターという装置が必要なようです。かつては電波新聞社(かつて『月刊マイコン誌』などをだしていた)で発売されていたみたいですが、5万円ほどする装置で、販売も終了しています。
知り合いのハード設計を生業にしている友人はFPGAでアップスキャンコンバーターを自作したりしてましたが、私は作れません。
ネットをいろいろと見ていると、Amazonでも売っているアーケードゲーム用基板をモニターへつなげるアップスキャンコンバーター基板(基板のみ)が2000円そこそこで販売されてまして、レトロパソコンでの成功例もある模様。これを接続してみました。
単純に接続ではNG〜複合同期信号が必要
アップスキャンコンバーター基板に入力用VGA、コンポジット端子と、出力用VGA端子がついてます。ダメ元でデジタルRGB-アナログRGBケーブルでPC-8001とつないでみましたが、当然 無応答でした。
アップスキャンコンバーターGBS8200ですが、先人の方の情報によると水平同期と垂直同期を合わせた複合同期信号が必要らしいです。PC-8001は同期信号が分離しています。いろいろとネットをみていたら、南極獅子さんがgithubにUPしている基板をみつけました。
デジタルRGB8ピン、6ピン端子、アナログRGB15ピン端子から複合同期信号をロジックCMOS IC 4070で作ってGBS8200と繋ぐ基板です。
年明けに、FusionPCBの$12.9基板(5枚)で頼んでみました。配送はOCSなのでDHLほどではないですが速いです。**製造から配送〜手元に到着まででおよそ10日くらいでした。国内で陸送となって、地方在住なので+1日多くかかりましたが、シンガポールポスト経由より$5追加しただけで圧倒的に速いです。

つないでみたが表示が安定しない
基板が出来上がってきたので、部品を組み付けてGBS8200と接続。モニターをこれまた中華11インチVGA/HDMIモニターにつないでテストしてみました。PC-8001<->南極獅子さん基板の間は標準DIN8ピン オス-オスケーブルでつなぎました。これもAmazonでゲット。MIDI用ケーブルみたいですけど、気にしない。^^)
南極獅子さん基板とGBS8200アップスキャンコンバーターの間はXHコネクタで接続します。ここはGBS8200基板に付属のケーブルのもう片方の先にXH8ピンコンタクトを接続してあげる必要があります。以前圧着工具を買ってあったので、それでケーブルを作成しました。
電源は南極獅子さん基板に5V ACアダプタを接続。2ピンのXHコネクタでGBS8200へ供給します。GBS8200からVGA液晶モニターへはいつものDサブ15ピンケーブルで接続します。

GBS8200は基板とXHコネクタがついたケーブルだけでマニュアルの類はついてこなかったのですが、ボード上のタクトスイッチ4つにシルクでMENUとかUP/DOWN等の記述があるので、いろいろとメニューを出して設定してみました。上記写真の通り、11インチ中華液晶では色がピンクだったり、表示位置が縦にだいぶズレちゃったりしてしまいました。あとはいったん表示されるけどハングアップしたりする事象が多発….なんでやー?という状態でした。
で、別のモニター SONYの17インチ(1280×1024)モニターでトライしたところ、ちょっとズレたりしますが わりと安定。モニターの許容度の問題 ????と思っていました。
安定しないのは分圧が必要
同じアップスキャンコンバーター基板を、FPGAでアップスキャンコンバーターを自作した知人にも勧めておいたのですが、その方からの情報でどうも基板上の部品を見てみるとGBS8200は3.3V駆動のようだとのこと。
複合同期信号については基板上でプルダウンしているだけなので、直列に抵抗器を入れて分圧して3.3Vにあわせたほうが良いというアドバイスをもらいました。LSIのVddが3.3VのところにデジタルRGBから作り出した複合同期信号をそのまま入れていたので4V以上の電圧がかかっていたと思われます。
インターネットを検索してみると同じようなアドバイスを書かれている方がいらっしゃいました。
この方はAmigaをVGAモニターにつなごうとされているようです。同期信号に680Ωを直列に繋がないとダメだでー、と書いてあるように思います。
Do not connect the sync output of an Amiga or a LM1881 sync stripper direct to a GBS-82XX board**. Both devices have a logic 1 level of >4.6V! The maximum input voltage for the TVIA-5725 device is 3.6V. If you exceed the absolute maximums, you start activating the ESD protection diodes on each input, never a good idea. The excess voltage is clamped to the device internal supply by these diodes, so the 3.3V internal (to the TVIA-5725 device in this instance) gets spikes every time the input is exceeded, pulling up it’s supply.This does affect the normal operation of the device and reduces reliability. Simply connecting the CSYNC output of an Amiga or the Composite sync output of an LM1881, to the GBS-82XX board, via a 680 ohm series resistor, removes this problem. I measured a signal amplitude of 3V.https://ianstedman.wordpress.com/gbs-82xx-experiments/
また、以下の方は参考の回路図も添付されていまして。たしかに同期信号入力には1kΩのプルダウン抵抗(R34)がついているだけとなっているようです。また、電圧が高いとLSIがハングするということみたいです。
https://electronics.stackexchange.com/questions/331214/ega-display-converting-to-vga-screens-shaking
今回わたしがAmazonで購入したGBS8200アップスキャンコンバーター基板を虫眼鏡で見てみると、上記のR34が2.2kΩとなっていました。どこかの時点で仕様が変わったみたいです。知人のアドバイスどおり、南極獅子さんの基板のCMOS4070チップで作っている複合同期信号の出力からのパターンをカットして1.2kΩを直列に入れ分圧してみることに…
南極獅子さんの基板は空きスペースにユニバーサル基板パターンが配置してあるので、ちょっとした改造はラクチンです。
無事PC-8001カラー出力!!
複合同期信号の抵抗分圧出力対応を実施したおかげで、11インチ中華液晶モニターでも安定してPC-8001カラー映像を映すことができるようになりました。
これで、むかしのゲームなどを打ち込んで遊ぶ環境ができました。やった〜♫ やはりゲームはカラーじゃないと楽しくないですね。







